新型コロナウイルスによって、我われの日常生活に支障をきたし、厳しい経済状況にあることが多く報じられている。また、人のいのちを奪っていく現実は、数値でしかなかなか報道されない。先日、ウイルス感染によって亡くなられた方の話を聞いた。ご遺族は、葬儀も出来ず、最期の別れの場でも距離を置き、悲しみに追い打ちをかけられたという。
誰しもが縁によって生まれ死んでいくことは分かっているが、いざ死を前にしたとき、なかなかそのことに頷けない。人生はどうしようもない出来事の連続である。仏法に遇うことは、その頷けない自分との出遇いではないか。仏法を通して、今の世情、自分自身の在り方を受け止めていきたいと思う。(南御堂HPより)