ある駅で乗客と駅員の揉め事に出くわした。原因は分からないが、乗客が高圧的に「客」であることを振りかざし、駅員に詰め寄っていた。だが、矢次に吐き出されるその言葉には、歪んだ社会的立場の優劣を笠に着る「弱さ」が滲んでいた。
立場の上下や優劣などの価値評価(偉さ)のみに囚われて生じる驕りや僻みを越え、「平等なるいのちに帰れ」という本願の喚び声によって、お互いがかけがえのない存在(同朋)であったと気づき遇えた時、私たちは人間としての「尊さ」に初めて目覚め、争いに煩わされない「真の強さ」に生きることができるのではないだろうか。私の「弱さ」に出遇う。難しいが、ここが突破口なのかもしれない。(南御堂HPより引用)
今月のことば
2020/04/16 - ギャラリー